「亜細亜くいだおれ」 December 18, 2001
漢方 vs. 感冒

牛嶋さんのイラスト 牛嶋 直美
ウシジマ・ナオミ

からだの組成の87%がチューカでできているちゅーか。残りの13%はタイ、ベトナム、インド料理でできてるちゅーか。
バックナンバー


大流行のPCウイルスをどうにかやりすごしたと思ったら、ひどいのにやられました。インフルエンザウイルス。ごほごほ、まじひどいです。ぜいぜい。ひゅー。

先週から楽しくハワイの原稿を書いておりましたが、あまりに辛いので、おまぬけな闘病記をいっぱつ。シロート考えの勘違い治療というのは、病気をうんと重くするのだそうです。ホントにわたしがおばかないい例です。

それは突然やってきました。朝起きたら、びっくりするほどの嚥下痛(つばを飲み込むときの痛み)と、ひどい咳。かなり熱っぽいらしく悪寒でぶるる、すでに喘鳴(肺がぜいぜいいうやつ)もあります。あやや。これは尋常じゃありません。

起き上がると、ぐらりとするほどの頭痛です。がんがんいってます。しかもいきなり全身の関節痛。あちゃー、やっちまった。

ここで医者に行くべきでした。

インフルエンザを軽く考えていたわたしは、とりあえず「今日は仕事を休ませてください」と電話して、解熱鎮痛剤を飲み、楽になったので安静にすることにしました。あったかくして寝てれば治るだろう。たかをくくっていたわけです。食欲はありませんが、口に入れれば食べられる。あったかいビーフシチューをほんのすこし、ごはんも無理矢理詰め込みました。

翌日から、ますます悪くなりました。痛みが引かないので、さらに解熱鎮痛剤を飲んでだましだまし家で仕事、夜になって解熱鎮痛剤が切れると、症状がひどく悪化している。とてもじゃないけど、縦になっていられません。これ、やばいんじゃないの? 無理矢理食べたチーズ入りのお粥を、30分後に咳と共に戻し、ちょっと危機感を感じたわたし。翌朝、さらに喉がぱんぱんに腫れてるようで痛みがますますひどくなりました。よくなるどころか、悪くなるばかり。このままではさすがにまずいのでわないか。

扁桃腺じゃないのかなあと鏡で喉の奥を見たら、いつもの両脇のぷくんだけでなく真正面もまっかっかっかっか。ひえ〜。怖くなって、百科「家庭の医学」(主婦と生活社)を開きました。この期に及んで医者へ行かないのだから、往生際が悪すぎます。症状の項を見ると、すでに感染症をいくつも引き起こしているようです。急性咽頭炎、急性扁桃周囲炎、急性鼻炎。確かに、頚部、顎部、耳下腺などそれぞれのリンパ腺もぱんぱんです。頭痛の場所もビンゴだし。あいたたたたた。

5日も苦しんでから、友人にアドバイスをもらいました。解熱鎮痛剤を使うと、一時的には楽になるけど、結局は熱を出しきっちゃわないと治らないから長引くだけ。「とにかく早く医者に行きなさい」。それはわかってるんだけど、医者に行っても行ったからってすぐに治るわけじゃないでしょ。インフルエンザなんだから。やっぱ、この機会に、あらゆる漢方を試してみたいのよ。じつは、わたしには、くだらないへんな色気がありました。

とにかく、健康ってなんてすごいんだろうと、心から感じた一週間です。体調思わしくない方も多数いらっしゃるかと思いますが、どうぞお大事になさってください。次回は元気でお気楽な原稿書きます。

勘違いもありながら、わたしが今回戦ったアイテム(というかウエポン?)は以下の通り。

イブプロフェン(解熱鎮痛)、
プロポリス(免疫力を高めようとしてます)、
葛根湯(悪寒対策)、
熱檸水(いっりんそい=香港で風邪に効くといわれる香港式レモネード)、
龜苓膏(くゎいれんこう=亀ゼリー)、
廿四味(やーせいめい=身体の熱気をとる漢方茶)、
ショウガ湯(悪寒対策)、
■香正氣水(ふぉくひょんじんへいそい=風邪に効く漢方薬で意外によかったのですが、途中で飲みきってしまいました ※■=くさかんむりに霍)、
メラトニン(あちこち痛くて眠れない対策として)、
鉄タブレット(風邪を引くと毛細血管に酸素が行き渡らなくなると聞いたのでその対策)、
田七冲劑(てぃんちゃちょんじゃい=消炎、体力をつける)、
りんごのすったの+蜂蜜(ごはん)、
ハワイの薬草入りミントティー(水分の補給と解熱)、
夏桑菊潤喉糖(はーそんこっゆんろんとん=香港の漢方咳止め喉飴)、
イソジンで起きるごとうがい、

あとは野菜ジュースとかミルクをあっためてばかすか飲んでます。固形物はすでに無理。リンゴとか、角々が痛いです。

さて、本日午後になってようやく、おかげさまで解熱鎮痛剤を飲まなくても耐えられるくらいになってきました。まだかなり痛いけど、すでに先週の比じゃありません。その代わり、今度は汗のかきすぎで、背中と喉に汗疹ができてしまい、赤いぽつぽつがかゆくてたまりません。当然、鼻の下もまっかです。なんだか、あくまでまぬけな闘病生活です。いや、闘病とはよくいったもんです。ずっと真剣に闘っています。わたし。まったくふんだりけったりの年末。いや、自分のせいなのですけどね。とほほ。

明朝、それでも熱が下がってなければさすがに病院へ行ってきます。インターネットでもいろいろ調べたけど、赤ちゃんの脳炎や80歳以上の方への諸注意しか探せず、あんまし参考になりませんでした。「大人なんだから、早く医者へ行け」ってことですかね。しかしホントにみなさん、うかつな民間療法で治そうと思わず、とっとと病院へ行きましょうね。まじ、ひどいですよ、今年のインフルエンザ。 ごほごほ。ごほ。ひょー。



写真は、左上から:今回、わたしがとても助かったなあと思った香港の漢方薬あれこれ。ただし、あくまで「わたしの場合」です。これらに興味があるしとは、お買いになるとき、売り場で中醫医(漢方のせんせい)に相談してください。

■(くさかんむりに霍)香正氣水はアンプルで、とにかく苦くてまずいです。喉に溜めて一気飲みすると、食道から胃にかけてかーっと熱くなります。飲みにくい場合は、お湯で薄めて一気飲み。わたしの場合、身体がぽかぽかに熱くなってものすごく汗が出ました。

田七冲劑は角砂糖のような形の漢方薬で、ホットミルクに入れて飲みます。わたしのように虚弱なしとは、普段から飲むといいといわれてじつは日常的に服用してます。なにより「おいしい」のがえらい。

夏桑菊潤喉糖は、薬草入りの喉飴です。今回は、ひどい咳を止めるのに効果がありました。




うし式漢方薬が買える店

裕華國貨 (ゆーわーごっふぉ)
住所:九龍佐敦彌敦道301-309號
電話:2384-0084
営業時間:10時〜22時

香港ではたいへん有名な中国デパート。

グランドフロア(日本でいうところの1階)が薬売り場で、中国や香港の薬がずらり。薬だけでなく、痩せる石鹸とか、白髪が治るシャンプーとか、魅力的な商品が満載。漢方好きな人だったら一日遊べます。漢方薬売り場には中醫先生が常駐してますので、不安なしとは脈診してもらうことも可能。

おことわり

※1香港ドル=約15円です。
※カッコ内のひらがなは、廣東語をわたしの耳に聞こえた発音で表記しています。語尾の微妙な「k」「t」「p」などは、てけとーにやってます。また廣東語には9つの音があって、このまま読んでもまず通じません。そのへんは、どうぞご了承くらさい。




before  back number list  next  new aic  home page

copyright(c) 1997-2003. USHIJIMA, Naomi all right reserved.