テーマを決めるのも変えるのも自分自身で、中身も思いつくまま書き綴る。一見自由なので、なんか結構うらやましい感じでしょ。こういうの。けど、無から有を生み出す作業って、おれにとっては結構胃が痛い。テーマを決めてもらって、ある程度の枠のなかで書けたらどんなに楽かと思ったりして。だってあまりに責任重大。ほら、おれ、小心者だからさ。てなことで、書いてるうちに「これでホントにいいのだろーか」と不安になってきて、だから執筆がほぼ一段落したとこで、担当者に集まってもらいブレストしてもらうことにしました。
書いた原稿について、一緒に本を作るしとの意見を聞きたいっていうか。なんだか自信がない感じでしょ。おれ。ホントにそうなの。けど、不安なときは正直にいって相談するに限るなあと今回すごく思いました。すこし安心した。
結局、本の内容は予定してた通り「香港でわたしが好きな食べ(られる)モノをめぐる」エッセイ。即物的にデータを紹介するのではなく、これまでわたしが体験してきた香港の旅を紹介しながら、食材やらいろいろお口に入れるものについての、わたしなりの薀蓄をしたためています。
だけど美食を極めたりお大臣な香港が好きのしとは、読んでてもおもしろくないかもしれない。素朴な料理にドキドキ感動したり、さりげない一品が好きだったり、それからスーパーでのジャンクなお買い物に目がない香港好きのしとはきっと楽しんでもらえると思うです。もっとにんげんっぽいせいかつっぽいみぢかな感じの本。自分ではそうしてるつもり。うちにメールくだすったことのあるしとたちは、9割がた、きっと喜んでくらさると思います。ある一部についてはとても詳しいけど、広く浅くは紹介しません。
ないようがちょっとしとりよがりなきがして、おれはそんなことをきにやんでいたんだけど、エッセイだから、しとりよがりでないといけないらしいよ。
担当のしとがいうには、わたしが見てる香港の楽しさって、ちょっと独特なのですって。だから好き嫌いが分かれるかも。例えば、香港の街をしとりでぷらっと歩いたとき、「あ、これね」なんて、ちびちびの発見なんかはたくさんありそうだけどね。読むと思わず香港のスーパーや市場へ行きたくなってしまうと思う。この本読みながら、ぷらっとしとりで香港の街を歩いたら、おもしろいような気がします。ていうか、自分がそうしたい。
なにかを書く作業は、自分のことを見つめ直す時間が増えるので、それは楽しくもあるけど結構苦しかったりして。でも、後悔はないな。
他の人がどういう風に本を作るのか、じつはよく知らないのですが、今回のわたしの場合は企画が一度通ったあとはポーンと放っておかれ、好きに書かせてもらっています。